はてなで都会と田舎論を書くのがブームと聞いたので,チラ裏側に書く.
各立ち位置で,いろんな人が主観を書く事で見えてくるものもあると思う.
根元の議論から離れてきてるのは自覚しているので気にしないように.
自分は物心ついた頃からずっと福岡市で生きてきた.
福岡市は住みやすいし,だいたいの事は小一時間で博多・天神まで出れば享受できるのでど田舎と言うつもりは無い.5km圏内を4度ほど引っ越したので,箱庭環境のめんどくさいのにもあまり巻き込まれてはいない.
今も離れたくもないので,満足いく住環境なのだろう.
でも福岡市で育っていく中で,いろいろなものを諦めてきた.
たぶん立ち位置的には田舎と都会の間として郊外で育ったid:ymrlに近い.
だが決定的に違うのは,東京へ届く術がない点だ.
ジュースどころか,ゲームを何本も我慢したって東京には届かない.テレビで見る東京は,完全に他人事なのだ.それが当たり前のこととして育ってきた.芸能人が年末年始にハワイへ行くのを見て,「自分も行きたい」とは思わないのと一緒だ.
これが「諦念」として自分の中に根付いていると思う.
わかりやすいように,オタク的要素に絞って書いてみる.
1つがアニメ.
テレビ東京系が映る時点で恵まれているのだろうが,特にネットやBSが充実していない頃は,物理的に見られないアニメはたくさんある.例えば今期,ちはやふる1期を放送した日テレ系のFBSが2期を流さないようだが,当たり前のこととして納得してしまっている.
1つがイベント.
自分が行きたいようなマイナーなイベントは東京・大阪でしか開かれないので,そもそもイベント自体に興味が育たなかった.そうなると,九州まで来ているイベントにもわざわざ行こうと思わなくなる.
1つが同人.
イベントとも絡むが,こっちの大規模イベントは女性向けが主流だし,同人ショップも揃ってきたのも大学に入ってかなり経ってからだった.
その結果,文化そのものが育っていないので,あまり興味も育たなかった.
1つが遅れ.
マンガやアニメが遅れて供給されるのは致命的な面がある.ネタバレも喰らうし,作品の評価が固まってから触れる事にもなる.けれど,気にしていたら生きていけない.
インターネットで情報的な障壁が緩和された結果,どうせ届かないんだから知らない方がマシな情報にも手が届くようになった.なまじ中途半端に都会なので,東京の魅力も想像はできてしまう.
だけど,東京への憧れは薄い.
この諦念は,人生を大きく左右している.
もっと都会,あるいは田舎で育った自分はどうなっていたんだろうか.